森田真司

広島市で「ニットショップまつや」という毛糸専門店を経営し、夜間では主に初心者の方を対象に編み物教室も行う傍、自身で提携している子供服のショップにも編んだ作品を販売。

広島県内のホテルラウンジやカフェ、レストランなどでのBGM演奏や、結婚式や企業のパーティーなどで演奏活動を行う。また、自身のグループ「Afro Bossa Club」で演奏活動をし、「Afro Bossa Club」名義ではこれまで2枚のオリジナルアルバムも発表。

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■音楽関係は特に新型コロナによる影響を強く受けましたよね。
 森田さんの生活にはどのような影響、変化がありましたか?
まず、音楽活動の中心がホテルラウンジやレストランでしたので、3月以降そういった場所がすべて営業停止となり、まったく演奏活動ができない状況になりました。これまで夜は音楽活動でバタバタしていましたので、急に時間が空き・・・そのような状況の中、心の空白を埋めてくれたのは「編み物」でした。仕事がきっかけとはいえ、編み物に携わっているという状況は、本当に運のよいことだと実感しましたね。
テレビをつけても暗いニュースばかりでしたが、編み物はそんな「おうち時間」を穏やかな時間に変えてくれました。おそらく編物だけでなく、手作りを趣味としてされている方は、同じように感じられていると思います。今回のアルバムではそんな「おうち時間」の中で感じた「編み物の楽しさ」と「日常の大切さ」をテーマにして曲を作っています。

■テーマは「日常の大切さ」と「編み物の楽しさ」。
「おうち時間」を過ごす中で、特にそれを強く感じたエピソードを教えてください。
家族や音楽仲間と食事に行ったり旅行に行ったり。また、仕事でもイベントや講習会などでお客様と糸について楽しく話しをしたり・・・。今まであたりまえにやってきたことが、急にできなくなった時、なんてこれまでの日常は素晴らしかったのだろうかと強く感じました。天気の良い日に川沿いのベンチでコーヒーを飲む。今もなおベンチにはソーシャルディスタンスの紙が貼って座ることもできませんから。おそらく世界中の人がそのように感じてらっしゃると思います。私には2人の子供がいますが、「学校行くの面倒だわ~」と言っていたのに、休校中には「早くいきたいわ~」と言ってましたから(笑)

ただ、この自粛期間は、これまでゆっくりと家で過ごすことがなかった私にとっては、あらためて家族とゆっくり食事をしたりテレビを見たりでき、決して悪いことばかりではないと思っています。
もちろん、ゆっくりと編み物を楽しむことが出来ましたし。これまで編むものといえば、店舗のサンプルや注文作品ばかりで自分の編みたいものはあまり編めていませんでした。「自分が編みたいものを編む」ことによって、ますます編み物を好きになりました。自粛明けには自分の編んだものを着て出かけよう!と思うだけで、ワクワクしますね。


■このアルバムにこめた思いとは何ですか?

目に見えない恐怖は今もなお我々の生活と心を不安にさせています。規制は緩和されてきましたが、これまで当たり前のようにできた外出が規制され、いかに「おうち時間」を楽しむかが社会のテーマにもなっています。 この「おうち時間」を有意義な時間にしてくれるものが私にとっては編み物でした。
その編み物と日常をテーマに作ったこの音楽アルバムを通して、これまで編み物に興味のなかった方々に振り向いていただくきっかけになればと思っています。 未だにファッション的な要素として見られていないこの趣味の色を鮮やかで柔らかい色に変えたいという思いも込め。

『Knitting & Crochet』From aflo Bossa club
ニットショップまつや代表
Knitting & Crochet 森田真司


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